インレッド残照録

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zoom RSS 雨読な一日  2016/6/25日。

<<   作成日時 : 2016/06/25 15:33   >>

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今日は、会越県境の山を楽しもうと思い、食べ物や飲み物を用意して、前夜には早く寝ましたが、大気が不安定で雨模様の一日のようですから、仕方が無く山は取りやめにして、最近読んだ本のことをアップしてみました。

     双六方面と上に鷲羽岳
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     弓折から笠ヶ岳方面
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「黒部の山賊」 伊藤正一 著 山と渓谷社。伊藤正一さんは、雲の平や三俣山荘・水晶小屋の主人で、生涯を伊藤新道を私財を投じて造りました、通常は三俣山荘までは二日ほどかかりますが、湯俣から登る伊藤新道は一日で三俣山荘まで着くことが出来ます。ただ黒部ダムが出来てからは、その道も通ることが困難になり、今は廃道化してしまいました。もし今でも通ることが出来るのならば、すぐにでも行って見たい登山道です。

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この本の舞台は、まだ黒四ダムの出来る以前の頃から、黒部源流の山々や雲の平ら付近を跋扈して、イワナをとったり、、雪深いころに狩猟をして生活をしていた漁師や杣人達の物語です。

     笠ヶ岳方面
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     モルゲンの双六岳
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ブナ立尾根から烏帽子・野口五郎・水晶岳・鷲羽・双六・黒部五郎・太郎兵衛平・槍ヶ岳と、今ならば小屋泊まりで通常の登山者でも歩ける山域ですが、当時の装備でこんな山奥を歩くのは非常に大変な事でした。

     鏡平の上に槍・・穂
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カベッケヶ原のお化けの話やカッパの話、そして「オーイ」と呼ばれたら、「オーイ」と答えると行方不明になってしまう話など、太郎平らから薬師沢に私も降りてカベッケヶ原を通ったことがありますが、化け物やカッパに騙されることはありませんでした、今度通る時は注意しなければ・・・

      薬師沢
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     太郎兵衛平
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山のルポライター 高桑信一さんは・・・
黒部の山賊や登山者を脅かしたカベッケヶ原のもののけ達は
どこへ消えてしまったのだろうか、もしかしたら人煙久しい黒部の山々が
多くの登山者を迎えるようになったからではないのか、
いやいやそうではあるまい
登山者が訪れるのは、黒部の1年を思えば一瞬のことである
深い雪に閉ざされた冬に
人っ子一人も通らない夕暮れ時の
光と闇が入れ替わる逢魔が時、深い森の奥にひっそりと
逃れてたもののけ達が、するりと森から滑り出してきて
遊び始めるのではないか・・
きっとそうに違いない。
そのもののけ達の遊ぶ光景が、秘境として名を馳せた
黒部の本領だと私は信じている。

      雲の平スイス庭園付近より水晶岳
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その高桑信一さん率いる山岳会の浦和浪漫山岳会に、池田知沙子さんと言う美人の会員さんがいました。惜しくも10年ほど前に亡くなりましたが、その方の書いた本「みんなちさこの思うがままさ」をやっと探して買いました。。今では私の沢登りのバイブルのような本ですが、文章がなかなか御洒落で素晴らしく、しかも女性でこんな厳しい沢登りをやる方が居たのかと つくづく思う本です。

    「みんなちさこの思うがままさ」 池田知沙子著  山と渓谷社
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     こんな光景の下で一夜を私も過ごしてみたい

満天の星である。遠くに稲光もする
焚火が燃え上がると、ひととき星の数が少なくなる
美しい闇のただなかに沢音が確かなリズムをきざむ
みんな ちさこの思うがままさ。
月も出してみせると有言してしまったさ。
多分 私たちが寝静まった頃
なんといっていいかわからないお月様が
静かに静かにめぐるのだろう。

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日よけと防虫ネット用に つばの広い生成りの帽子を買った
国境稜線でビバーク。さっそく防虫ネットをつけてみる
すけた網がベールみたいで、本人はフエイ ダナウエイなんかのつもりでいて
「奥利根夫人」「マダム奥利根」とのからかいにも
にやにやと喜ぶばかり、日活のポルノのタイトルふうであっても嬉しいものだ。

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こんな美人の女性と沢登りなんかしたら、きっと舞い上がり、岩場から転落してしまうかも知れません。それでいて私なんかが、いかに頑張っても行くことが出来ない、奥利根の沢を小穂口から利根源流の山へと行ったり。あのマイナーな山に選ばれている、ネコブ山などへも銅倉沢を越えて行ったり、マイナーな山の一番に選ばれている早出川を越えて登ったり と素晴らしい沢登りをやっていました。

     餓鬼岳方面
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ここが最後の滝で右俣が最後の舞台
あなたは綱引きのパントマイムを演じている
滝の上に乗っているのはなんなのか

キーンと鳴っている
落ち口に達したあなたが青に対峙する
あなたが動くと空までもぐらぐらと動き
凛としているのは
ひとむれのキスゲの花ばかり
そして青が睨む

     三ツ岩〜野口五郎方面
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彼女は酒が大好きでいつもザックにたくさんの酒を背負っていました、そんなノンベイのためか、50歳の頃に風呂の中で脳卒中のため亡くなりました。

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ブナの森を愛し沢を愛し、魂を揺さぶるような文は、
私たちの及ばぬ高みにたやすく駆け上がり
ブナの森と沢の語りべとして実を結んだに違いない。



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コメント(22件)

内 容 ニックネーム/日時
スタイリッシュな表銀座も良いですが、でーんと懐が広い感じの裏銀座も良いですね。
鷲羽岳とテント場、弓折から笠とテント場、とても素敵な写真をありがとうございます。
私もせっかくの連休で、アルプスを狙っていましたが、天気が悪くだめでした。
今日は杣添尾根から横岳に行きましたが、雲っていて何も見えず、花は終わりかけでした。

池田さん、綺麗な方ですね、早く亡くなってしまい残念ですね。
chiaki
2016/06/26 15:52
本格的な登山や沢登りをなさる方は、浪漫家なんですね!
単純に登っている私は、恥ずかしくなってしまいます。
これまでインレッドさんが登られた山々の景色・・・どれも素晴らしいですね!!
身体が華奢で、消化器系の弱い私には、なかなか見られない夢のようです・・・
宮星
2016/06/26 22:44
何よりビックリなのは
インレッドさんの自宅待機です。(笑)
世の中には想像もつかないほど凄い人が大勢いますね。
身の丈にあった生き方を心がけます。(^^;)
nousagi
2016/06/27 08:45
chiakiさん、お早うございます。
昔は私も90リットルのザックを背負ってテン泊をやっていました。双六・笠・水晶・薬師峠・ブナ立尾根から烏帽子・劔・北沢峠などと、それでも歳のため5年ほど前に穂高と槍をテン泊でやって卒業しました。chiakiさんはまだまだ現役バリバリですから、この「みんなちさこのおもうがままさ」は文章も大変良くて、山も沢も参考になりますから、ぜひ読んでみて下さい、どこにもなければお貸しします。
インレッド
2016/06/27 08:56
宮星 さん、いつもコメントありがとうございます。
私も親譲りの胃腸が弱いのですが、ピロリ菌を取ってから少し丈夫になりました。連泊なら食べないと疲れますが、1泊くらいならそれ程食べなくても大丈夫です。
どう言う訳か山に行くと胃腸がすっきりします。それより熱中症に気を付けた方が良さそうです。私は熱中症で40日も入院したことがあります。
インレッド
2016/06/27 09:02
nousagiさん、お早うございます。
日曜日に来客のため、土曜日しか山には行くことが出来ず、土曜日は荒れ模様でしたので山は休みましたが、実は来客の予定が都合で来られなくなったので、日曜日には山に行きましたよ。鬼ヶ面あたりでヒメサユリと思ったのですが、すっかり最近はメジャーになってしまい、それならば守門辺りでと思ったらnousagiさんが以前に行っていたようなので、他の山にしました。
身の丈より少し大きめの方が達成感があって良いのでは・・・。
インレッド
2016/06/27 09:09
こんにちは。
やっぱりアルプスの風景は無茶苦茶にいいですねー。
先日勧められた坂の上の雲を読み始めました、昨日は東黒沢に地下足袋で行って来ましたが大失敗で後悔ばかりで楽しめませんでした。巻道が分かったのでまた考えてもう一度行ってみたいです。
夢創歩
2016/06/27 17:59
もう一度三俣から双六の道を歩いてみたいと思っています。こんな写真を見ると益々想いが募ります。でも私のザックはいんレッドさんの半分もありません。
まあ身の丈にあった山歩きします。
池田さん山で亡くなったのでなく良かった❗と思ったのですが
さえ
2016/06/27 18:13
こんばんは。
インレッドさんでも山を中止することあるんですね。
たまには休養も良いと思います。
北アルプスのいろいろな思い出がいっぱいあるんですね。
素晴らしい取って置きの写真が山の楽しさを感じさせてくれます。
カスミッシモ
2016/06/27 20:09
夢創歩さん、今晩は。
東黒沢は簡単で良い沢です。今年は水が少ないので歩き易いシーズンですよ。地下足袋でも充分大丈夫と思います。私は始めて登った沢はナルミズ沢でしたが、地下足袋で谷川の朝日まで登り上げました。
インレッド
2016/06/27 21:35
さえ さん、今晩は。
ご無沙汰していて申し訳ありません。
三俣から双六も良いし、鷲羽から水晶も、その先の野口五郎も良いし、烏帽子付近にはコマクサもたくさん群生しているし、本当に良い所ですね。暇があればテン泊は無理ですが又行きたい所です。
インレッド
2016/06/27 21:39
アスミッシモ さん、今晩は。
もう私も歳ですから、時々踏ん切りがつかない時もありますが、今回は日曜日に来客の予定でしたので、土曜日はかなり荒れた天気でしたので止めましたが、日曜日に来客の予定が急遽用事で来れなくなったので、またまた日曜日に出かけてしまいました。本当に懲りない山バカです。
インレッド
2016/06/27 21:43
黒部の山賊は私も読みましたよ
行ったことのある人には結構
面白い本ですね。
ちさこ さんの本も読んでみたい。
nori
2016/06/27 22:02
綺麗なお写真に、笠ヶ岳や雲ノ平を歩いた昔が懐かしく思い出されました。
今年もアルプス歩きの良い季節になりますね。

池田知沙子さん、いつだったか「山と渓谷」?で小特集されていたような・・・
その時、この本読みたいな!と思いつつそのままになってしまってます。
早速捜して読んでみたいと思います。
orihime
2016/06/27 23:27
ちさこさんは、美人で華奢ですが、良くそんな厳しい沢登りなんてやりましたね。文章が詩みたいで、私も買って読んでみたい。
hana
2016/06/28 06:51
noriさん、今晩は。
伊藤新道が通れれば私も通って見たい道です。お化けの話やカッパにタヌキに埋蔵金の話と結構面白い本でした。
インレッド
2016/06/28 19:15
orihimeさん、今晩は。
以前はこのあたりはテン泊で過ごした山域ですので、想い出もたくさんあります。
鏡平の池からの槍・穂の景色をパステルで描いて「夏の想い出」して市民展に出したら、佳作に選ばれたこともあります。5年ほど前に槍・穂をテン泊して縦走し、それをもってテン泊は卒業しました。
インレッド
2016/06/28 19:20
hanaさん 今晩は。
こんな華奢な女性が遡った沢に私がいくら頑張っても行くことが出来ない沢ばかり歩いているような人でした。文章も中々良いですね。
インレッド
2016/06/28 19:22
インレッドさん こんばんは
以前は北アルプスをテン泊、90リットルを背に縦走されて
いたんですね。スゴイ!!です。
いろいろな想い出がありますでしょう。私も回顧録でコメン
トしました。あっちこっちの山縦走しましたが山中4泊は
高瀬ダムーブナ立て尾根ー烏帽子岳―野口五郎岳ー水晶岳
赤牛岳ー水晶岳ー真砂岳ー竹村新道ー湯俣下山ー高瀬ダムへ
8月上旬で晴天でしたが真砂の辺りでバテて少し休んで湯俣
へこれは30kを背にきつかったです。
今となっては良い想い出です。
双六ー鷲羽ー水晶ー高天ヶ原ー雲の平・お花畑−双六これも
良かったですよ。もう縦走は出来ないでしょう。

2016/06/29 21:08
夢 さん、お早うございます。
テン泊では私ももう無理ですが、小屋をつないでいけばまだ行くことが出来るかな と思って居ます、竹村新道は湯俣から上って見ようかなんて思って居るのですが・・。
インレッド
2016/06/30 09:16
こんばんは
ちさこさんのことは高桑さんの『渓をわたる風』(だったと思う)で知ったんだと思います。読もうと思っていたのに忘れていました。素敵な方だったようですね。美人だし(^^。
伊藤正一さんはつい最近お亡くなりになったとか。感謝を込めて山の大先達のご冥福をお祈りしたいです。
pallet
2016/07/02 23:01
palletさん、今日は。
良くご存じですね。そうですね 「悠久の渓をともに遊んだ仲間を失い、渓はにわかに輝きを消してしまった。しかし 私は知っている。友は渓に還ったのだ。 私も渓に還ろう。そう、あの夏の日に。」確かそんな風に書いてあったと思います。
昨日 また 私も渓に行って来ました。
インレッド
2016/07/03 13:46

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雨読な一日  2016/6/25日。 インレッド残照録/BIGLOBEウェブリブログ
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