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zoom RSS 立山の奥大日岳の帰りに芦峅雄山神社に寄って来ました。 2009/8/9日

<<   作成日時 : 2009/08/12 19:41   >>

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江戸時代越中立山は山中に地獄や極楽がある「あの世」と考えられていました。男はあの世の立山に入山して擬似的に死者となり、地獄の責め苦に見立てられた厳しい登山を行うことで、自分の罪を滅ぼし下山しました。そうして現世の安穏や死後の浄土往生が約束されたと言われています。

                  雄山芦峅神社
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立山曼荼羅には、上部にはどっしりと立山を描き、その右に浄土山、左には別山と剱を描き、浄土山の上空には真紅の日輪、剱岳の上空には白銀の月輪が描かれています。雄山・浄土山には三尊二十五菩薩が雲に乗って来迎する様が描かれています。中ほどには閻魔大王の裁判と地獄の責め苦に苦しむ様子が描かれていて、下部にはウバ堂・布橋大灌頂が描かれています。

                   立山曼荼羅
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当時は立山は女人禁制の霊場でした。そこで江戸時代より毎年秋の彼岸の中日に、山麓の芦峅村では男性と同じような儀礼として、村の閻魔堂・布橋・ウバ堂の宗教施設を舞台に、女性の浄土往生を願い「布橋灌頂会」が行われるようになりました。
全国から集まった女性参詣者は閻魔堂で懺悔して、次にこの世とあの世の境界の白い布を引かれた布橋を、死装束で渡ります。

                   布橋
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布橋を渡る前に明念坂を下ります、そこには古い六地蔵菩薩が安置されていています。六地蔵菩薩は死後の世界に迷う亡者を救済する仏様です。

                   明念坂と六地蔵
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死装束に白い布で目隠しされた女性は白い布を引かれた布橋を渡りますが、悪心ある人は橋が糸よりも細く見えて、転落すると恐れられていました。

                   布橋
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橋を渡りウバ堂に入ると戸を閉ざされ真っ暗になった堂内で念仏を唱え、経を読み、やがて心身共に朦朧となった頃、正面の戸が開かれて、その奥には立山・大日岳・浄土山の聖なる峰々が厳かに出現して信者達は浄土に生まれ変ったような擬似体験をし、死後の浄土往生が約束されました。

                   立山連峰
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芦峅の人達は立山曼荼羅を持って全国を布教しました。説教の後にお守り札や霊薬などを希望者に与えて、その代金は次の説教の際に集金すると言う、今の富山売薬の基礎になったようです。

                    境内の立山杉
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                     境内で「剱 点の記」が撮影されたようです
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  立山奥大日岳の帰りに寄って来ましたが、この地の昔からの風習が、今に良く伝えられていました。
  以前雷鳥沢から剱に日帰りで登りました。早朝の3時頃ヘッドランプを点けて、別山乗越を登っていると、
  私の直ぐ上を流星が音をたてて浄土山方面に流れて行きました。その時やっと立山曼荼羅の意味が解
  ったような気がしました。









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コメント(10件)

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インレッドさん、こんばんは♪
とても興味深く拝見させていただきました。
今度、立山方面に行く時は今までと見方が違うかもしれません。
さすがに古の時代から霊山です。
何かが違いますね。(^^)/
クロちゃん
2009/08/12 21:18
こんばんは
山が神聖な場所である事は今も昔も変わらず、無神論者であっても何故か哲学者や宗教家のようになってしまったように感じた事がありませんか?
何故か、身も心もスッキリして下界に下りて来たように思うことが多々です。
山登りをするようになってからは、俗界の小さなことは何でもなくなってしまったように思えます。
白装束の意味もわかりました。
インレッドさんはこのようなプログがお得意ですね。
これからも楽しみにしています。
リッキー
2009/08/12 21:23
クロちゃん 今晩は。
そうですね、立山は山の色もこちらの山の色とは違うような気がします。立山杉はどれを見ても風格があります。そんなところに住んでいると自然を神として敬う気持ちが良く解るような気がしますね。
インレッド
2009/08/13 00:09
リッキーさん、今晩は。
山に行くと、大抵の人は心身ともに清められるような気がすると思います。自然の中で自然に身を任せて過ごすのが良いのかも知れませんね。

先日、レンゲショウマは近くの山にあると、コメントしましたが、最近は行って無かったので、今日行って見ました。もう終盤でしたが、盗掘されることも無く、あちこちに沢山咲いていました。近いうちにアップします。
インレッド
2009/08/13 00:17
こんにちは。
山には色々ないわれがあるのですね。

でもお写真を拝見する限り、森林浴になりそうな素敵は夏山に見えました♪
木曜日の帰り道
2009/08/13 12:03
木曜日の帰り道 さん、始めまして。
そちらには古都の風習が沢山あるように、山村にも色々な風習があるようです。このあたりの道路には何百年も経っているような立派な立山杉があちこちにあります。少し登ると、やはり太いブナの木が茂っていて、その下を歩くだけで充分楽しい時間を過ごすことが出来ます。山の緑も瑞々しい色で本当に良い所です、暇がありましたら是非どうぞ・・・
インレッド
2009/08/13 12:56
今晩は。
「点の記」にも立山曼荼羅のことは詳しく説明がありましたね。
確か、恐れ多くて登る山ではないという趣旨でした。
女人禁制、薬売りの基礎、歴史ある山はながめているだけで味わい深いです。
境内の杉木立の場面もよく憶えています。
このあたりは映画の影響で、人が増えているかもしれませんね?
本読みと山歩き
2009/08/16 04:51
本読み さん、今日は。
このあたりは本当に山奥で、立山観光が無ければ人も来ないようなところですから、まだまだ日本の古き良き時代の面影が残っていて、良い所です。立山杉は皆太くて雪にも負けずに、見事に真っ直ぐに立っています。この神社に御参りしているときは、年老いた夫婦の方が一組だけ見学していただけでした。映画に出た割には静かでしたよ。
インレッド
2009/08/16 09:50
毎年必ず立山に登らせて頂いています。行く度に立山の素晴らしさが蓄積される感じがします。登れる以上、毎年、登らさせて頂こうと思ってます。
CHIIBOO
2012/08/07 00:30
CHIIBOO さん、お早うございます。
コメント有難うございます。
立山は私はテントを持って行きます。雷鳥沢にテントを張り、山を登っては直ぐ傍の小屋の温泉に入り、雪渓につっこんで置いたビールを飲み食事にします。長逗留の山登りには大変楽しい所です。
インレッド
2012/08/07 09:06

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